バーニア内部の塗装とか

Jaime2007-10-06

ネットに沢山あるガンプラの作例をみていると、バーニアノズルの内側が赤というかクリアレッドに塗装されているものを多くみかけます。たぶん、誰かがどこかで「赤い」という後付け設定を考えたのかもしれません。そればかりか、バーニアの中央に謎の棒が不自然に刺さってる作例もあります。あの棒ってエンジン噴射で溶けてしまいそうですよそうですよね?究極的には「見た目カッコ良ければなんでもアリ」なのかもしれませんが・・・棒が刺さっててカッコ良い?

それでも、「なんで赤くすることを思いついたのだろう?」と思い、いろいろググッてみると・・・
どうやら旧ソ連ソユーズは何故かバーニア内側を赤くしています。写真はそのソユーズのバーニア部(出典:Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%BA )です。赤い設定は、これを参考にしているのかもしれませんね。
その一方で、スペースシャトルのバーニアノズルは、ガンメタリックあるいは無塗装?で煤けている感じ・・・これは機体の使い回しだからなのかもしれません。でも、バーニアを保護するカバーは赤い(笑)。(出典: Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%88%E3%83%AB
仮にソユーズは「ノズル内側に防錆剤を塗ったため赤い」とすると・・・ソユーズは使い捨てなので、内側の赤い塗装が噴射で燃えて剥がれ落ちたとしても問題ないのかもしれません。ああ、MSの場合は「こっから火が出るから気をつけて!」という一種の警告かも?

いろいろ調べてみると、理論上では燃焼室圧とノズル開口比を高めれば、比推力も高くなるそうです。また、ノズル開口比だけを大きくすると、計算上の推力は上昇します。しかし、ノズル出口圧が外気圧よりも下回ったときに排気がノズルから剥離するので、大気中では意味無いっぽいです。大気中で使用するロケットでは、ノズル開口比を高くするためには燃焼室圧をあげる必要があるらしく・・・陸戦用MSのバーニアノズル開口部の拡大は問題アリかも?

まあ、夢に溢れたアニメの世界を現在の技術で判断してどうこう言うこと自体がアレなのかも?
後付け設定が加わるたびにさらなる矛盾が出てくるのでしょうね。たとえば、見た目はシンプルでも、そのシンプルさの中に、現在の軍事・製造技術を超越した夢があるのかもしれません。

幸い、グフの設定だと武装については後付け設定がありますが、バーニアノズルの内部も赤くないし、真ん中に棒も無いので安心!さて、足裏のバーニア加工は、そんなこともいろいろ考つつやろうかな〜と思います。